未体験のディストリビューションお試しのため、1つのディスクにLinuxディストリビューションを複数インストールすることになると、
また、OSアップデートを受けるそれぞれのディストリビューションのタイミングによっても、その筆頭の座は勝手に入れ替わったりする。

主役にしたい常用Ubuntu系ディストリビューション上の端末で、


まとめ的俯瞰図

起動OSを選択するためのGrub画面の筆頭の座は、最後にインストールしたディストリビューションになる。(後述前提の場合)

また、OSアップデートを受けるそれぞれのディストリビューションのタイミングによっても、その筆頭の座は勝手に入れ替わったりする。
今時流行らないマルチブートだが、私は仮想環境なし。レガシーBios での古典マルチブート一筋。
Grubの主役を奪還したい
お試しディストリビューションは試用後は放置しがちなので、Grub起動OS選択画面ではそれが主役になって居座ってしまっては不本意。
主役は、画面上の筆頭のみならず、Grubの設定もそのお試しディストリビューションに保存されている独自のデフォルトが使われることになる。
だから、常用のディストリビューションにわざわざ仕込んである好みのGrub設定を使うよう主役を奪還したい。
私の管理したい設定
- 筆頭の座(並び順)
- 起動待ち時間
- 前回起動OSをフォーカス行のデフォルトにする
- タッチパッド認識バグの回避呪文
- など
ここがややこしいのだが、この設定の入れ物(grub.cfg)は、各ディストリビューションがそれぞれ保持している。同期されるわけではない。(まとめ的俯瞰図)。
したがって、
- 勝手に入れ替わったら常用ディストリビューションの設定の入れ物(grub.cfg)を使うように自分で指定し直す。
- そもそも勝手に入れ替わらないようにする。
各ディストリビューションの入れ物(grub.cfg)にその管理したい設定をそれそれ書き込めば、勝手に入れ替わっても気にならない問題でもあるが、それも煩雑だ。
前提
- レガシーBios
- 各ディストリビューションはUbuntu系 (他の系列はgrub.cfgの在りかやコマンドがUbuntu系と違っていたりする)
- 各ディストリビューションのインストール時は、「ブートローダをインストールするデバイス」先を気にしてなかった、又はデフォルトのまま触らなかった.../dev/sda
勝手に入れ替わったら主役を自分で指定し直す

主役にしたい常用Ubuntu系ディストリビューション上の端末で、
sudo update-grub
これは、そのディストリビューションが独自に持つ設定の入れ物(grub.cfg)をまとめ直すコマンド
完了したら、続けて
sudo grub-install /dev/sda
これは、言わばそのディストリビューションの「おれが主役だ!」コマンド
/sdaは環境に依る。
結果、管理したい設定は、その「おれが主役だ!」ディストリビューションに保存してある設定(grub.cfg)が使われることになる。OSアップデートの時に自動で行われる事を手動で実行するということだ。だから自然と筆頭の座も主役が奪還する。
蛇足事項設定は、ファイルでいうと、各ディストリビューションそれぞれ、 /boot/grub/grub.cfg に書かれているが、そのgrub.cfg 中身の細かい編集は、別のテキストファイル /etc/default/grub の方を編集してからsudo update-grubコマンドを実行することによって反映させる決まりになっている。回りくどいプロセスでややこしい。一、別のテキストファイル /etc/default/grub の方の編集が、ブランチでのコミットで二、sudo update-grubコマンドがマージのような感じ。
そもそも勝手に入れ替わらないようにするには
以後、お試しLinuxディストリビューションをインストールする際には意図的に「ブートローダをインストールするデバイス」先をお試しディストリビューションそれ自体のパーティション内を指定する。(まとめ的俯瞰図の①)
お試しLinuxディストリビューションの設定(grub.cfg)を自分の領域内に幽閉して主導権を取らないようにするイメージだ。(まとめ的俯瞰図の②)
お試しLinuxディストリビューションのGrub設定(grub.cfg)を幽閉しても、主役LinuxディストリビューションのGrub設定はHDDの先頭に存続している。
だから、主役Linuxディストリビューション上の端末で、
sudo update-grub
すると、主役が新入りのお試しLinuxディストリビューションも探しあてて、起動OSを選択するための画面にだけ追加してくれる。(まとめ的俯瞰図の③④)
西郷さんの存在だけは認めてくれるわけだ。(ただし、派閥の違うディストリビューションは見つけてくれないときもある)


次にまた別のお試しLinuxディストリビューションをインストールしてみたくなったら、その脇役専用パーティションに上書きインストールして、また「ブートローダをインストールするデバイス」先も同じ要領でやってゆけば、勝手な入れ替りに振り回されることがなくなる。
お試しLinuxディストリビューションの削除
主役からお試しLinuxディストリビューションのパーティションを削除してから、
主役Linuxディストリビューション上の端末で、
sudo update-grub
主役はもうお試しLinuxディストリビューションを見つけられないので、起動OSを選択するための画面からも削除されている。(まとめ的俯瞰図の⑤)
まとめ的俯瞰図

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