収集されるネット利用アクティビティを見直してみようと思い、2021年はプライバシー設定について自習していこうと思い立った。

昨年よりLinux という赤い方を使い始めたら、
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目覚めて気づいてしまった。
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今まで後頭部に太いパイプに繋がれ培養されていた...気がする...
パイプのないLinux でも困らないのに、GoogeやMicrosoftにはアクティビティを収集されている。

その是非はある意味人生観の一部であり、それは問わない。ハンロンの剃刀、バランス意識も大切。
でも、現世マトリックスの貼り巡らされたパイプ網において、その見直しは果たして意味あることなのか、小市民の無駄な抵抗なのか?、に興味が湧いてきた。

まずは基本的なことから顧みて俯瞰しながら復習していこうと思う。

OSベンダーに収集されるアクティビティとブラウザ閲覧履歴の違い

今やGoogeもMicrosoftも社会インフラ企業も同然だから、税として個人の利用データを堂々と収集している。OSはLinux を使っていてもだ。便利と搾取はコインの裏表と言われる。
社会の仕組みとしてそれは理解するが、庶民としては皮肉を言いたくもなる。
世界のIT元締めGAFMA自体がトラッカー。OSはスパイウェア。
元締め側の反論はいつも、オプトアウト(既定は勘弁してください願い)をすることができる。その税額(収集データ)の大小は、ユーザーがコントロールできる、だ。
それも意味あることなのだろうか?

まず取っ掛かりとして、その収集の仕組みで混同しがちなのは、OSベンダーに収集されるアクティビティブラウザ閲覧履歴の違い。
そもそも別物との理解は世に行き渡っているのか?

例えば、どのブラウザでもプライベートモードは、そのPCローカルにはブラウザ閲覧履歴残さないに過ぎず収集されるアクティビティは残り得ると思っておいた方がいいぐらいだ。言わば、共用PC向けの個人利用モードに過ぎず、個人所有のPCでは別の目的で使われたりする(WEBサービスへの別IDでの同時ログインなど)
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また、アクティビティブラウザ閲覧履歴は、設定や削除はそれぞれ別々に行うようになっている。
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Googleアカウントに収集されたアクティビティとChrome上の閲覧履歴
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Microsoftアカウントに収集されたアクティビティとEdge上の閲覧履歴
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Canonicalはアカウントを作ってもアクティビティは収集しない?ようだが、もちろんブラウザFirefoxの方には閲覧履歴はある。
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Ubuntu ではこういうアカウント接続をしているか否かにも依るかもしれない。
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この辺の指摘はBraveブラウザのこのブログ記事が説得力がある。



②OSベンダーとブラウザの組み合わせ観点
上のスクリーンショット以外の組み合わせも当然あり得る。
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  • 図には無いが、Windows でChrome の組み合せ利用最大シャアは、OSベンダー両者に最大提供していることになる。
  • PCとスマホなど他デバイスでの組み合わせもあるのが、事を複雑にしている
  • また、OS標準ブラウザを使うなら、ブラウザのプライバシー設定だけ注目しても、土台のOS自体も収集していることを忘れないようにしたい。ブラウザをOSベンダーにログインしないで使っても、OSはOSベンダーにログインしていれば無駄な抵抗に思われる。
  • 更に、OSを持たないFirefox を利用する場合でも、OSベンダーサービスへログインするなら、OSベンダーに収集されるアクティビティはOS標準ブラウザを利用するのと大差ないのでは?と勘ぐってしまう。
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③WEB閲覧時のアクティビティ(行動追跡)収集先の観点
収集しているのはOSベンダーだけではない。
閲覧しているホームページ自体やそれに小判鮫しているサードパーティーサイト、拡張機能など諸々トラッカーだらけ。ネット利用アクティビティの見直しとは、OSベンダーのように堂々と収集しているものと、トラッカーでこっそり収集されるものがある。何に抵抗すればいいか?が分からなくなってくる
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ブラウザベンダーは収集しないと宣言するものが多いが、中には収集して事件になったものがあった。


よく理解できていないトラッカーもある。
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かく言うこのブログにもトラッカーがありますが、私がトラックしているわけではありません。
ブログプラットフォームの部品です。自分もFirefoxでブロックされています。
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④ ①②③を表にして、更にブラウザ特性も鑑みてみる
設定デフォルト、OSベンダーにはログインしているとして、
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⑤ざっくり総括すると
  • 収集される先は大別すると、OSベンダー、ブラウザベンダー、閲覧しているサイト、その他(サードパーティー)。
  • それらそれぞれへのプライバシー保護はやはり、Linux とFirefox の組み合わせが抜きん出る。スマホなど他デバイスでの組み合わせもあるのが、事を更に複雑にしている
  • ただし、それもGoogle、Microsoftのサービスにログインしなければの非現実的な話での場合だ。OSベンダーであるIT元締め自体のトラッカーは避けられない。
  • Chromium系ブラウザは、Firefoxに近しいプライバシー保護を謳うが、Googleのウイルスチェックや翻訳機能など便利機能をChromeに近づけると、プライバシー関連は結局Chromeと大差なくなってくる。そのブラウザベンダー自体は収集せず、サードパーティートラッカーも防御はするが、Googleからは結局逃れられない。それを気にするならFirefox しか選択肢がなくなる。
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その点、逆にEdge の方が後入れ付加するChrome機能は、他のChromium系ブラウザより当然少なめ。ウイルスチェックなどはMicrosoft自前だからだ。
また、Chromeと違いFirefox のように標準でトラッカーをガードする。IT元締め自体の大物トラッカーが他のトラッカーには冷たいのは笑える。
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⑥では、2021年どうしてみるか?
  • Google、MicrosoftのOSベンダーからは逃れられない。その税額(収集データ)の既定料をオプトアウト(既定は勘弁してください願い)設定した上で、
  • せっかくOSベンダー標準ブラウザ以外を使うなら、そのブラウザでOSベンダーの自分のアカウントには常時ログイン状態で放置しない。(例えば、スマホFirefoxでGoogleにログインしていると、その履歴もGoogleに残る)
  • 閲覧しているサイトやその他のトラッカー対応としてブラウザは素直に、Linux ではFirefox、Windows ではEdgeを使っているのがプライバシー上は穏当そうだ。
  • ブラウザの自動スペルチェック機能もオフにする。タイプイン入力するWebページを舐め回しチェックされているような気がする。動作反応面でも軽快になる気もする。
  • スマホのブラウザもPCで使うChrome以外のブラウザを選ぶ。(ChromeBook を使うことになるなら全て降参)
  • また、利用しているWEBサービスのアクティビティもOSベンダーと同じ方針に個別設定していく。
  • OSベンダーに無関係なWEBサービスのログインには、OSベンダーアカウント連携ログインは使わない。
まだ真理をものにできていない自信があるが、なんか、巡って当然の帰結に過ぎなくなった。
現世のトラッキング網を俯瞰するのは難しい。
ただ、面倒とプライバシー保護はコインの裏表としか見えない。

⑦具体的設定はややこしい
では、OSベンダーのネット利用アクティビティ収集をオプトアウト設定するにはどうすれば?
これがややこしい。
Microsoftの場合、OSで設定するのか、アカウントサイトで設定するのか、OS標準ブラウザEdgeで設定するのか?
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コンピュータの操作履歴は収集されても別に構わない。ネット利用アクティビティの収集はコントロールしたい。
これは区別して設定できるのか?
わからないように混ぜて組み立てられている?
ごちゃまぜならばオプトアウトしすぎるとPC利便性の犠牲もでてきそうだ。

オプトアウトしたいネット利用アクティビティの種類と、
各設定スイッチの具体的意味
の研究も必要になった。注釈の和訳が解りづらいのも困ったものよ。
収集されるネットアクティビティの見直し、一筋縄ではいかない現世マトリックスをさまようが如し。


さよならプライバシー